ホリスティック豆知識Blog

2018年02月15日(木)

豆知識

[松本秀樹さん]×[ホリスティックケア講師]特別対談

「人にやさしく、動物にやさしく、地球にやさしく」
「自分の人生がより良い方へと変わっていく」
それが、ホリスティックケア。


20180214210842-5f16b0d848e82fdcb9ecc1f8ac3d63f844279ade.jpg◆中央:松本秀樹さん(タレント・ドッグライフコンサルタント。2009年にホリスティックケア・カウンセラー資格取得)
◆右:講師 金田俊介(医学博士/薬剤師/株式会社ノラ・コーポレーション代表取締役。「ハーブ」「サプリメント」章を担当)
◆左:講師 青根未佳(ホリスティックケア・カウンセラー。「カウンセリング基礎」章を担当)



松本秀樹さんと2人の講座講師に、「ホリスティックケア」についてインタビューしました。

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講座スタッフ(以降、略して「講座」):こんにちは。今日はタレントでドッグライフコンサルタントの松本秀樹さん、講師の金田先生、青根先生と「ホリスティックケア」について、お話をさせていただければと思います。宜しくお願いいたします。

まずは、改めてなんですが、松本さんが受講されたきっかけは何だったのですか?

松本:知り合いの方が「ホリスティックケア・カウンセラー」だったのです。
その方のお宅に伺ったときに、雷が鳴ったのです。その時にサプリのようなものをパートナーに与えているのを見て、「なんですか?それは?」と聞いたのが最初で、そこからいろいろ教えてもらい、「動物にもそういうものあるんですか!?」と驚いたのを覚えています。それで、テキストを見せてもらい、とても興味深いことが書かれていたので、すぐに受講を申し込みました。

講座:そうなんですね。受講され、そして10年近くホリスティックケア・カウンセラーとして過ごされて、どうですか?生活は変わりましたか?

松本:はい、変わりました。まず自分の生活が変わりましたね。僕はそれまでとても風邪をひきやすく、ひく度に薬でなんとかしているような生活でした。それが、ホリスティックケアを学び、食生活や生活習慣を変えることで、今はほとんどひかなくなりましたし、ちょっと危ないなと思ったら、対策を取るようにしています。

常にホリスティックケアをベースとしたアンテナを張り、今何が必要かを見極め選択できるようになりました。驚いたことにその結果、自分の身体の不調が改善したことにより、やる気が出て、仕事もその前よりよい形にすすむようになりました。

金田:まさしくホリスティックですよね。ホリスティックケアとは心と身体の健康のためのケアなので、身体の不調が解決し、やる気になるというのはまさに体現されていますね。

講座:そうですよね。レメディの章の講師である越久田先生が、「ホリスティックケアとは、ケアすることで、何かを治療したりするものではなく、動物や人が持っている「生きる力」をサポートするもの」と、おっしゃってましたが、そういうことですよね。

松本:根っこの考え方が好きなんです。新しいようで、古くからあるもの。

講座:素晴らしいですね。一方で、講座を運営してて一番難しいのが、ホリスティックケアの理解です。ホリスティックケアって、自然療法に偏ったものとして誤解されているなと思うことがまだまだあります。それについて金田先生どう思われますか?

金田:僕はハーブのセミナーなんかでよく話すのですが、適切でない食事を与えているオーナーさま(飼い主)から、何か良いハーブありますか?と相談されても、食事を見直さないとどんな素晴らしいハーブを与えても、効果ありませんよと伝えます。まずベースとなる食事が大切なんです。
また、ハーブに興味を持たれる方は、薬を飲ませたがらない方が多い。それも違うんですね。きちんとした治療をしつつ、その上でどういうハーブが良いかを考える必要があります。どちらもホリスティックケアを誤解されている結果だと思いますね。

松本:薬とハーブ併用していいのですか?

金田:基本的には大丈夫ですが、気をつけなければいけない場合もあるので、こういう講座できちんと勉強するか、詳しく知るなら専門家に聞くのがよいと思います。

ホリスティックケアをする上で気をつけるべきは、「適切に受けられるはずの医療を適切に受けさせないこと」なんです。真のホリスティックを理解すれば、最善の医療があって、ホリスティックケアがあることがわかるのです。

講座:講座の中で一貫して伝えているのは、「獣医師との連携」なんですが、それが本当に大切ということですね。それが、連携をしないことで、ホリスティックケアが自然療法に偏って理解されたり、根拠のない怪しい考えと誤解されていることにもつながるのですね。

金田:そうですね。先ほど松本さんがホリスティックケアは新しいようで古くからあるようで…とおっしゃっていましたが、そうなんです。ホリスティックケアは古くからあるケアで、現在の科学が追いついてきたのです。ハーブなんてまさしくそうなんです。動物たちが自然に自分の不調を改善するために食べていたハーブに、薬効があるのかを調べ、その成分を抜き取ったのが今の薬です。

まだまだ科学は追いついていないので、ホリスティックケアって怪しいようにおもわれがちですが、解明されていないから、そう思われるだけなんだと思います。

それと、ホリスティックという言葉が難しく曖昧なんですね。「全体」と訳されていますが、一言で説明できる日本語がないんです。対象の領域もグレーで曖昧。でもそこを認め、決して害にならない選択をしてあげることが大切なのです。

講座:では話を少し変えて、ホリスティックケア・カウンセラーについてお話できればと思います。
青根先生は今回カウンセリングの章の執筆をされて、普段のお仕事は、GREEN DOGのスタッフの育成をしながら、時々店頭でオーナーさまとお話することもあるかと思いますが、カウンセラーの役割についてどう思われますか?

青根:スタッフの育成をしていてよく目にするのが、知識を身につけ始めると、それを伝えたくなり、オーナーさまが必要と思っていないことまで語りすぎてしまっていることです。それはカウンセラーの役割としては違うと思っています。オーナーさまに笑顔を届けるのが、ホリスティックケア・カウンセラーの役割で、知識はそのためのもの。「知識を伝えること」は簡単ですが、「知識の使い方」を教えるのに苦労します。

20180214211748-0a901ca4e672eeb2bbf076957d2c198c66a84114.jpg松本:それよくわかります。トレーニングを教える時も正解を教えるのではなく、僕が持っている引き出しの中にあるもので、飼い主さんに自信をつけて笑顔にしてあげられることを常に考えます。飼い主さんを論破したり、正解を教えることでは決してないんですよね。
重要なのは、犬が飼い主さんを愛しているよと気づかせてあげること、その行動は犬にとって普通のことだと教えてあげることだと思っています。それが伝われば、飼い主さんが思っている問題行動への問題意識レベルが下がり、解決策の選択肢が増えるのです。
例えば、ゴミ箱をあさる犬がいます。飼い主さんは、「うちの子、ゴミ箱あさるんです。ダメな子です。どうしましょう…」と悩んでいます。それを、「それは犬にとっておかしな行動ではなく、探索心が旺盛な動物だから普通ですよ。ダメと思わずに、やらないように予防すればいいだけです」と、ゴミ箱のある部屋にケージを設置。問題行動を治すのではなく、起こさせない。それだけで全て解消し、飼い主さんに笑顔が戻りました。
そんな単純なことですが、知らない、気づかない飼い主さんは多いのです。

講座:その内容と同じことを、行動学の藤井先生も講座のテキストに書いています。結果としてオーナーさまが笑顔になり、叱られなくなった犬も笑顔。これもホリスティックケアですよね。

松本:そうですよね。飼い主さんは自信がないんです。自信がないうちに何かしようとしても、それは犬には伝わります。その自信をいかにつけさせてあげられるかが、ホリスティックケア・カウンセラーの役割だと思ってやっています。
青根:私がスタッフによく言うのは、「講座のテキストはみんながカウンセラーとして出来ることが増え、そして、オーナーさまにとっても、パートナーにしてあげられることが増えるものだよ。覚えられなかったら、一緒にテキストを見ながらどうしたらいいか考えたらいいのよ」って。そうすることで、「教える、正解を伝える」知識から、「笑顔になるため」の知識に変わっていくような気がします。

講座:今回、新講座で「シニア犬介護コース」というものができたのですが、介護学を執筆いただいた杉原先生がおっしゃっていたのは、「パートナー(愛犬・愛猫)が亡くなっても飼い主の人生は続く。それを考えて介護をしてほしい。自分がやらなければいけない、と思いすぎるのではなく、便利なものを使って、可能な限りパートナーとの残された時間を笑顔で過ごすこと。それがどれほど重要か」ということです。介護の知識や便利グッズはそのためのものだと思ってほしい、と。

20180214212325-c97dd9045352d461916e92f78be7d0b45a0936e2.jpg松本:僕は、だいすけを亡くしたことを今でも後悔しています。なんで気づいてあげられなかったんだろうって。よく飼い主さんに聞かれるんです、「どうやって乗り越えたんですか」って。でも乗り越えてないんです。少しずつ受け入れられるようになっただけです。ペットロスの質問もよく受けます。ただ、正解はないことが正解で、しなければいけないことは何もないって僕は伝えます。

青根:それもホリスティックの考えですよね。そういうアドバイスをしてあげられる人間力はホリスティックケア・カウンセラーには必要ですね。

金田:松本さんは、タレントとして人を笑顔にし、ホリスティックケア・カウンセラーとして飼い主と犬を笑顔にしている。すごいですね!

松本:犬と自分にとってベターであると思うことを探し続けることが重要なんです。こうでないといけない、というベストを探すのではなく、ベターを探し続けることがベストであり、それがホリスティックケアだと思って毎日やっております。

金田
:ホリスティックという言葉は、「つながり」という意味も含んでいると思います。犬をとりまく環境の要素には、「どこに住むか」「空気が綺麗か」などもありますが、オーナーさまや獣医師、トリマーなどの「人」やほかの動物も環境のひとつ。それがやさしさでつながっている。

青根:その架け橋に、ホリスティックケア・カウンセラーがなれればいいですね。

講座:最後に、ホリスティックケア・カウンセラーのみなさま、これから学ばれるみなさんに応援メッセージをお願いします。

青根:オーナー様やパートナーたちを笑顔にするのと同時に、自分自身を犠牲にしていないか、自分自身も心から幸せと感じられていられているかを時々振り返るようにしてください。何事もバランスが大事で、やさしい心で相手に寄り添える人は、自分を大切にできている人です。自分を大切にできる人は、とても魅力的な人で、魅力的な人には、人も犬も猫も集まってきます。素敵なカウンセラーさんになってください。

金田:講座サイトのメッセージにも記載しましたが、人にやさしく、動物にやさしく、地球にやさしく、そういう人になってください!そういう感性をもつために、このホリスティックケアを学んでください!

松本:ホリステックケアを学び、どこから考えるかという心の立ち位置を教わりました。僕は今小学校で「いのち」についての授業をさせてもらっています。子どもたちと犬からさまざまなことを学んでいます。犬と関わることで、人間を作っていると思っています。

受講生のみなさん、愛犬のため、他者のため、お客さんのためと尽くしているうちにいつしか何より自分の人生がより良い方へと変わっていくのが、ホリスティックケアです。
取得をした後の自分の人生に、乞うご期待!

 

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