ホリスティック豆知識Blog
2019年05月30日(木)
獣医師が、若者にホリスティックケアを教える講師に。その理由とは?
ホリスティックケア・カウンセラー養成講座を授業として導入していただいているペット系専門学校が数校あります。昨年度からその学校の1つと共に、新たな取組みを始めました。それは、「当講座の修了生」が、ペット業界を目指す学生さんたちに向けて、ホリスティックケアの授業を行うというものです。修了生の中から講師をしてくださる方を募集し、厳正なる審査の結果、今年度は2名の方に授業をお願いすることになりました。お2人とも専門学校での講師は初めてということもあり、事前に講座から授業カリキュラムのレクチャーを行い、講師デビューしていただきました。
そのうちの1人、名古屋ECO動物海洋専門学校さんの講師を引き受けてくださった、廣瀬佳代さんをご紹介します。
廣瀬さんのご紹介
愛知県内にある獣徳会という動物病院で獣医師として働いています。一般診療(西洋医学)や、中医学に基づいた診療のほか、オーナー(飼い主)向けのマッサージや中医学の勉強会講師などもしています。
マッサージ教室の様子。向かって左側が廣瀬獣医師。
なぜ応募しようと思いましたか?
講師の募集をしていると知り、素直に「やりたい!」と思いました。私自身がホリスティックケア・カウンセラーの勉強をしたときは、自分の知識を向上させるためでした。資格取得後、勤務先の動物病院ではオーナーにホリスティックケアのアドバイスをすることが増えましたが、動物たちの一番近くにいるオーナーが、日頃からホリスティックケアを実践することは、治療の面からも、動物たちの心の面からも、そしてオーナー自身のためにも大切だと実感するようになりました。多くのオーナーや動物を幸せにするために、ホリスティックケアを伝える仲間を増やしたいと思っていたところ、今回の講師募集の話があり、「これだ」と思いました。
あなたにとってホリスティックケアとは?
獣医師をしていると、西洋医学だけでは治療の壁にぶち当たることがあります。そんなときでも、ホリスティックケアなら、動物たちにしてあげられることが必ずあります。私はホリスティックケアを提案したり実践したりするようになって、仕事の幅や奥行きが広がったように思います。さまざまな状況にも動揺することなく、流されることもなく、落ち着いて動物に向き合い、今できる最大限のことを提供できているとも感じています。
そして自宅に帰れば、愛犬にホリスティックケアを実践しています。でも無理せず、ズボラにです(笑)。我が家には推定年齢5歳のラブラドール・レトリバーがいますが、彼の穏やかな顔や楽しそうな顔、そして幸せそうな顔を見ると私も幸せになります。
ホリスティックケアは、自分自身にとっても愛犬にとっても、そして周りの人や動物にとっても、日々の生活に欠かせないものだと思っています。ホリスティックケアを学ぶことで、自然の力の偉大さに感動し、感謝の気持ちが溢れ、その一部である人にも動物にも植物にも優しい気持ちになります。優しい気持ちは周りを和ませ、すべてを幸せにします。ホリスティックケアは、そんな壮大な効果をもたらす可能性を持った、素晴らしいケアの方法だと思います。
ペット業界を目指す学生さんや、受講を検討されている方へメッセージ
私はホリスティックケアには欠点が一つもないものだと思っています。動物も人も、心身ともに元気で幸せになる素晴らしいケアの方法だと思います。とはいっても、西洋医学を否定しているわけではありません。ときどき西洋医学とホリスティックケアが対極にあるように考えている方がいらっしゃいますが、私はそうは考えていません。特に病気が判明した場合は、西洋医学的な処置が非常に有効な病状は多々あります。ただそのようなときも一緒にホリスティックケアを取り入れることで、パートナーも、オーナーも、その周りの人々も皆を幸せに導いてくれるものだと思いますし、ホリスティックケアのアドバイスは獣医師でなくてもできることがたくさんあります。そんな幸せを運ぶお仕事をしてみたい!と思っている方は、ホリスティックケア・カウンセラー養成講座の受講をぜひお勧めします。
専門学校での初回授業の様子
今回、廣瀬さんとご縁があり、仕事を通じてさまざまなお話を聞かせていただきましたが、医療の現場でホリスティックなアプローチを取り入れていらっしゃるご経験は、ペット業界を目指す学生さんにとって、とても貴重な授業になると思っています。そして西洋医学的な治療やアドバイスだけでなく、ホリスティックケアも合わせて提案をしてくれる獣医さんがいることは、オーナーにとってとても心強いことだと思いました。
講座では、修了生の活躍の場を広げる取り組みや、専門学校などの教育機関といっしょに、次世代のペットのプロ育成にも力を入れています。カリキュラムの導入をご検討の学校様がいらっしゃいましたら、講座事務局までお問い合わせください。
(ライター:講座事務局 日笠)