ホリスティック豆知識Blog

2021年05月06日(木)

スタッフブログ

エンディングケアを考えよう(セミナー参加レポート)

 

こんにちは。講座事務局の草田です。

2021年3月末、フェリス動物病院のチーフトリマーであり、講師としても広く活動されている伊佐 美登里さんを講師にお迎えし、オンラインで「エンディングケアセミナー」を開催しました。

当セミナーの「エンディング」とは、体調不安のある高齢犬のグルーミングや終活まわりのことをふくめたテーマ名です。ただちょっと暗め(?)のテーマとは異なり、伊佐先生がとっても明るくてチャーミング!親近感のわくお話しぶりに心惹かれる2時間でした。

参加者は約130名と多数。当講座の受講生のほか、一般の方も参加可能なセミナーでしたが、当テーマへの関心の高さがうかがえました。

 

当セミナーの構成はこちら。

1)シニア犬のグルーミング
2)終活のアドバイス
3)エンゼルケア
4)オーナーとの関わり方

私はスタッフとしてセミナーを聴講しました。感想をレポートでご紹介します。

 

1)シニア犬のグルーミング

 

すでに体調に不安が出てきた場合の「グルーミングの依頼を受ける、受けないの判断基準」や 「シニア犬をサロンで預かる際のカウンセリング」について学びました。伊佐さんの経験やカウンセリングの知識をふまえた「オーナーとの関係づくりをしながら、体調などの情報をしっかり聞き出しあらゆるリスクを回避する方法」を教えていただきました。

印象に残ったのは、「オーナー(飼い主)に心理的に安心してもらえる関係づくり」がない状態で、情報を事細かに聞き出すことはできない、ということ。
初めてのお客様なら、なおさらです。それをふまえると、「質問のしかた」の言葉1つ1つに、「気遣いがあり、情報を引き出せる質問」と「そうでない質問」の違いがあることを知りました。また、疾病がある場合の注意点も詳しく学ばせていただきました。


「シニア犬のグルーミングの注意点」では、「パートナーに合わせる」「無理をしない」を念頭に、室温や湿度などの環境の整え方や、「こんな場合は中断を検討する」といった観察ポイントを学びました。

具体的なグルーミングの方法で面白かったのが、さまざまな市販グッズを駆使した「シニア犬にやさしく、無理をしない態勢」を作ったうえでの施術。伊佐さんがこれまで試行錯誤を重ねてたどりついたアイデアを大放出していただきました。道なきシニア犬のグルーミングにあくなき探求心で挑まれた結果が学びになっています。私たちプロが多いに参考にすべき姿勢でした。

 

2)終活のアドバイス

「そもそもパートナー(愛犬愛猫)の終活って必要なの?」という疑問が浮かぶかと思いますが、当セミナーを受講して「準備しておくに越したことはない」と強く感じました。

最期が近いパートナーの治療方針や、いずれ来るお別れの日に行うことを考えておかないと、大好きなパートナーとの最後が、後悔の多いものになる可能性があります。それは、その後のペットロスの度合いにも影響するということ。また、急に決めようとすると家族で意見が分かれ、誰かが納得いかないまま選択する、という状況もありえます。

学んだことをふまえ、葬祭業者の選定や最後のお別れの方法などを考える必要性を他のオーナー様にも知っていただきたいと強く感じました。

 

3)エンゼルケア

当セミナーを受講して、エンゼルケアの目的が「美しくすること」ではなく、「その子らしくお見送りをするためのお清め」「落ち着くきっかけの一つ」であることを学びました。だからこそ、定まった方法はなく、最低限の注意を守りつつ、その時間を大切にしながら見送ることの方が大切だということ。

 

グルーミング、終活、エンゼルケア、どれをとっても、オーナーがパートナーの最後にどう向き合うのか、そしてプロはそれを押し付ける形ではなく、いかに支えるかという姿勢でとことん考える、が大切だと思います。
つまり、「学んだことを絶対正解として実践する」というよりも、「今回の学びをヒントに、まずは仕事や生活に取り入れ、考える」ということをスタートしたいと思いました。

 

最初から最後まで、とにかく濃厚な学びの2時間でした。伊佐先生、どうもありがとうございました!



ホリスティックケア・カウンセラー養成講座では、受講生向けに+αの学びをお届けするセミナーを随時開催しています。

過去に開催したセミナーはこちら

ホリスティック豆知識トップへ戻る

タグ一覧