ホリスティック豆知識Blog
2018年08月17日(金)
猫とのコミュニケーションにおすすめ「Tタッチ」
「猫のTタッチセミナー」(講師:デビー・ポッツ先生)の参加レポートを通し、「Tタッチ」の素晴らしさをお届けします。
Tタッチって?
正式名称は、「テリントンTタッチ・メソッド」と言います。コンパニオンアニマルの行動問題や身体的問題を解決するため、指と手で、動物の身体全体に円を描くように動かすことをベースとしたケアとトレーニングのアプローチです。
Tタッチの目的は?
特定のタッチを行うことで、細胞機能や細胞感覚を活性化、つまり身体の電気スイッチをONにするようなことを目的としています。それにより緊張を緩和し、身体の意識能力を向上させることができます。
痛みやストレスやトラウマなどで問題が出た身体に対し、治すのではなく「良い状態を思い出させる」という効果があり、物理的な効果を目的とする「マッサージ」とは根本的に異なります。
猫にTタッチを行う場合のポイント
Tタッチはもちろん、全てのホリスティックケアを行う前に考えるべき大切なことは、「対象とする動物がどんな動物かを知ること」です。
例えば、猫は群れで暮らす犬に比べて、同種間でのコミュニケーション方法がさほど確立されていません。そこで、猫が嫌がっている、または警戒しているときのボディランゲージを読み取ることにより、効果的なタッチを行うことができます。効果的なタッチを行うことは、信頼関係を築くことにつながります。猫の行動特性、ストレスサインを知り、口、目、被毛、尻尾などからよみとれる表情や姿勢などから、彼らのサインを読み取るようにします。
■セミナーの模様
この日のセミナーには、ペットのお仕事をされている方から、飼い主さま、ボランティアをされている方など20数名が参加されていました。中には、パートナー(愛猫)のアレルギーや病気に悩んでいる方もおり、「自分でできることは何でもしてあげたい」という深い愛情を感じることができました。そして、デビー先生の「講義」と、会場であるおくだ動物病院の猫たちをモデルにした「実技」が含まれた、充実の内容でした。
モデル猫による実技は非常に貴重な体験でしたし、デビー先生が実際のタッチの強さを実感できるよう、参加者1人1人の腕にタッチしてくださるなどわかりやすい講義でした。
中でも生後数週間の仔猫へのTタッチは学びが多く、見ているだけでほほえましくなる光景でした^^
セミナーを通してデビー先生が強調していたのは「動物への感謝と尊敬の念の大切さ」です。
動物には「何かをしてあげる」のではなく「一緒に行う」という気持ちが必要であり、その上で対象となる動物が持つこわばりや緊張の癖を解きほぐしていく必要がある、ということでした。
「ケアの方法」ばかりに目が行きがちなホリスティックケアですが、大切なのはその根底にある「動物との向き合い方」です。今回のセミナーでは、Tタッチの素晴らしさもさることながら、その考え方を学べたことが大きな収穫でした。猫という動物を理解しTタッチを行うことで、猫との生活がよりよいものになるのだと感じました。
※デビー先生と主催者・おくだ動物病院の越久田活子先生の素敵な2ショットです!
(講座事務局 塔春)
ホリスティックケア・カウンセラー養成講座では、Tタッチを動画で学べます。また、犬と猫の行動特性、ストレスサインも学べます。
▼Tタッチ動画教材の見本はこちら
(マッサージ・Tタッチ・グルーミングの3つの教材見本です)
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