ホリスティック豆知識Blog
2020年12月16日(水)
初心者向け ペットのフィトセラピー「冬の免疫力サポート」
こんにちは。ホリスティックケア・カウンセラーで日本アニマルフィトセラピー学術協会理事長の加藤志乃です。
私は今、動物とオーナー(飼い主)へのハーブやアロマ、栄養面でのケアを中心に、セミナーやカウンセリングを通してホリスティックケアのアドバイスをさせていただいています。
フィトセラピーを訳すと「植物療法」(Phyto=植物 Therapy=療法)。植物を使って心身のバランスを整えていく手法のことです。
本日は、今すぐ始められるパートナー(愛犬愛猫)へのおすすめフィトセラピーをご紹介します。
インディアンの万能薬「エキナセア」で冬の免疫力をサポート
最近、花壇や園芸用品店でよく見かけるようになった「エキナセア」属(上記写真)。寒くなり、免疫力低下のサインをキャッチしたらすぐに使いたいハーブです。もしかしたら、育てている方もいらっしゃるかもしれませんね。
メディカルハーブとして利用されるエキナセアの薬用種(学名)は下記の3種です。
Echinasea purpurea
Echinasea angustifolia
Echinasea palida
エキナセアは、北米インディアンたちの万能薬。特に蛇に咬まれた時に重宝されたという、とてもパワフルなキク科のハーブです。名前の由来は中央部の形態、Echinose(ハリネズミ)からきているのだそうですが、なるほど~!可愛いお花ですよね!?サプリメント大国アメリカでは、ハーブサプリメント市場売り上げナンバー1だそうです。
エキナセアは、白血球を刺激して感染を抑えたり、抗体反応を高めたりなど、免疫力を強化してくれる働きを持つことがわかっており、感染症の初期や外傷の直後など、できるだけ早く免疫力を持ち上げたい時に利用したいハーブです。私たち飼い主も、風邪やインフルエンザ、喉の痛み、口内炎など、感染症に対する抵抗力を高め、傷や炎症を鎮めたい時にとても役立ちます。我が家では常備していて、私も愛犬たちもここぞという時にお世話になっています。
パートナーを観察していると、免疫力が下がってきたとき、何らかのサインがあらわれることが多いです。例えば、涙や逆くしゃみが増える、お腹の調子を崩しやすくなる、耳のにおいが強くなる、かゆみなど皮膚症状が出る、体に触れた時ヒヤッとする、顔のむくみなど…
「あれ、ちょっとおかしいかも?」というサインを受け取ったら、エキナセアのハーブティーやドライハーブ、サプリメントなどを食事や水に混ぜたり、シリンジで飲ませたりして使います。また、怪我や皮膚のトラブルには外用でも使うことができます。
ちなみに、私の愛犬ポメラニアンのエンジェルは免疫力が落ちてくるとものもらいができます。
これは、エキナセアを使ってケアした際の、Before & After(2日後)の画像です。
この時は食事(-内服)とアイ・コンプレス(Eye Compress眼湿布-外用)の両方でエキナセアチンキを使用しました。先日再発しましたが、写らないくらい小さいうちに対応すると、翌朝には跡形もなくなっていました。
こんな風に、早めにサインをキャッチしてタイムリーに対応すれば、パートナーにも飼い主さまにも心身の負担が少なくてすむのがホリスティックケアの醍醐味です。
ただし、ハーブは医療に代わるものではありませんので、過信しないように。必要に応じて動物病院を受診してくださいね。
なお、キク科アレルギーや自己免疫疾患がある場合は使用を控えてください。また、長期の服用は推奨されていないハーブですので、体調を崩した時、崩れそうな時にピンポイントで使うことをおすすめします。まずは市販のハーブティーやペット用サプリメントを、推奨量の半分くらい与えることから試してみてはいかがでしょうか。
加藤 志乃(かとう しの)
日本アニマルフィトセラピー学術協会、愛犬救命協会理事長、ホリスティックケア・カウンセラー
飼い主さまとペットのためのフィトセラピーWof!代表
幼少期より多数の動物と暮らす。北里大学卒業後、10年以上製薬会社でMR、臨床開発に従事。愛犬のアトピーや股関節形成不全をきっかけにホリスティックの世界を知り、2007年にホリスティックケア・カウンセラーを取得。アロマやハーブ、東洋医学他、さまざまな角度から行うホリスティックな視点でのアドバイスは日本全国にとどまらずアジア各国でも高評を得ている。
ホリスティックケア・カウンセラー養成講座では、犬と猫の自然治癒力を高める食事・心・身体のケアを幅広く学べます。
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