ホリスティック豆知識Blog
2021年01月14日(木)
犬猫の、病気じゃないけど気になる不調は「体質」が原因かも?
あなたの愛犬愛猫の体質は何タイプ?
疲れやすい、毛艶が悪い、不安やイライラを感じやすい…
あなたのパートナー(愛犬愛猫)の、『病気じゃないけど、ちょっと気になる不調』は「体質」が原因かもしれません。
おいしくて栄養バランスのよい食事を与えたり、適度な運動を行ったり、スキンシップをしたり。
パートナーの健康を保つためのケアはたくさんあります。
でも、同じ手間ひまをかけてケアするなら、一頭一頭の体質に合った方法を取り入れてあげたいと思いませんか?
体質が違えば対処法やケアの方法、日々の生活で配慮するポイント、おすすめの食養生法は異なります。このような個体に合った養生法(ケア)を行うときに、参考になるのが『中医学養生』の知識です。
中医学って?
中医学とは、古代中国の時代から今日まで発展してきた中国特有の医学。
病気を治すだけでなく、いかに生を養い病気にならないようにするか、という「養生(ようじょう)」の考え方が特徴です。
養生の具体的な方法として、みなさんもよく知る「鍼灸」をはじめ「中薬学」「食養生」「按摩推拿(あんますいな)」「気功」があります。
これらは、どれか1つで体調をよくしようとするのではなく、さまざまな視点を取りいれることが重要とされています。ですので、中医学の視点から健康をとらえることは、まさにホリスティック(全体的、包括的)なケアを行うことだといえます。
健康の基本=「バランスをとる」という考え方
中医学では、
「全てのものは陰と陽にわけられる。どちらの要素も大切で、そのバランスをとることが大切」
という考えを基本に持ちます。
例えば、
◆月は「陰」、太陽は「陽」
◆静止しているものは「陰」、動くものは「陽」
◆冷たいものは「陰」、温かいものは「陽」
といった具合です。
これは身体にも当てはめられ、
◆腹側は「陰」、背中側は「陽」
◆寒がりは「陰」、暑がりは「陽」
といった具合に考えます。
陰と陽は相反しますが互いに必要であり、バランスがとれている状態がよい状態、つまり「健康」です。
この考え方のメリットは、「今出ている症状を陰陽に分類することで、改善方法が明確になること」。
最も単純な例では「冷えていたら温め、暑くなっていたら冷やす」といった具合に、陰陽の均衡を整えていきます。
また、このほかにも万物は5つの要素にわけられるという「五行」という考え方も基本となります。こちらも、5つの要素の均衡がとれているときは正常、つまり生体にとって健康な状態であるとみなします。
愛犬愛猫の体質を知った上でケアをしよう
中医学では、動物の体を構成する3つの要素「気」「血」「津液」のうち、何の働きが滞っていて、何が過剰なのかによって、8つのタイプ(体質)に分類されるという考え方をします。
<8つの体質>
1.気虚(ききょ)体質
「気」が不足している状態で、元気がない、疲れやすいなどの症状がある。
2.血虚(けっきょ)体質
血液が足りていない状態で、毛艶が悪くなったり、四肢が冷えるなどの症状がある。
3.瘀血(おけつ)体質
血液の巡りが悪くなり血液が停滞したり流れが緩慢になり塊になったものを瘀血という。
あらゆる病気の原因は瘀血であるともいわれている。
4.気滞(きたい)体質
「気」の巡りが滞った状態で、精神的に不快となりイライラや食欲不振などの症状がある。
5.陰虚(いんきょ)体質
「陰」が不足している状態で、皮膚の乾燥やのどの渇きなどの症状がある。
6.陽虚(ようきょ)体質
「陽」が不足している状態で、四肢の冷え、食欲不振で痩せてくるなどの症状がある。
7.痰湿(たんしつ)体質
「津液」がよどみ濁っている状態で、むくみがでる。さまざまな病気の原因となる。
8.実熱(じつねつ)体質
身体の中に熱がこもった状態で、興奮しやすい、発熱などの症状がある。
《ホリスティックケア・カウンセラー養成講座テキスト「中医学養生」より》
体質は、一度決まったら一生そのままの体質が続くのではなく、変わっていきます。
神経質にチェックする必要はありませんが、時々チェックすることでパートナーへの観察力が高まります。
日ごろの健康管理の方法を振り返ってみてはいかがでしょうか。
ホリスティックケア・カウンセラー養成講座では、講座テキストの『犬と猫の体質チェック』に沿って、簡単に体質チェックを行うことができます。
また当講座の受講生専用ページでは「体質チェックシート」および「体質別Q&Aシート(各体質の説明と養生法)」など、手軽に犬と猫の体質チェックを行えるツールをご用意しています。
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