ホリスティック豆知識Blog
2017年06月23日(金)
犬猫の身体にいい食べ物って? ~お肉編~
「○○という食品が健康にいい」
「○○は食べてはいけない」
という情報、よく見かけますね。
ペット業界でもそれは同じ。
情報が入るたびに、犬猫オーナー様(飼い主)は敏感に反応してしまうことでしょう。
お仕事で、犬猫オーナー様から食品の質問を受けたときには、
しっかりと答えられるようになっておきたいもの。
そのためには、
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まずは犬と猫の栄養学の基本を
知っておくことが大切なんです。
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◆犬猫にとって一番大切な
栄養素は「タンパク質」
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肉食系の犬猫にとって、タンパク質は最も大切な栄養素。
だから、「できる限り質の高いタンパク質」を摂ることが大切なんです。
『ん?質の高いタンパク質って何?』
…ですよね。
実は、「タンパク質そのもの」の質のよしあしが分かる基準があるんです。
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◆「タンパク質そのものの質」
が高い食品って?
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質を決める基準はいくつかありますが、代表的なものをご紹介します。
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【1.アミノ酸スコア】
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「食品に含まれる必須アミノ酸の理想的なバランス=100点」としたときに、
何点なのかを測るものさしです。
必須アミノ酸は9種類ありますが、点数が高い食品はそれらをバランスよく含んでいるので、
「良質のタンパク質」だといえます。
実は肉・魚・卵の多くはアミノ酸スコア100!
ただし、あくまで「アミノ酸のバランス」であって、タンパク質の絶対量ではないので
注意が必要です。
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【2.生物価】
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食品が消化・吸収された後、「体内に残ったタンパク質の割合」を比べるものさしが「生物価」です。
吸収されなかった分はおしっこやウンチになるため生物価が高い=質のいいタンパク質となります。
一般的に、動物性タンパク質は植物性よりも生物価は高くなります。
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◆それ以外のポイントにも注目!
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【1.タンパク質の含有量】
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トッピングや手作り食の食品を選ぶときは、「100gあたりに含まれるタンパク質量」
が多いかどうかにも注目しましょう。
食品のジャンル別に、タンパク質量が多い食品をあげてみました。
※( )は100gあたりのタンパク質量
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<肉>
鶏ささ身(25g)
鶏むね肉・皮つき(24g)
鶏手羽・皮つき(23g)
<魚>
くろまぐろ・赤身(26g)
びんながマグロ(26g)
かつお(26g)
<その他>
鶏卵(12g)
木綿豆腐(7g)
絹ごし豆腐:(5g)
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【2.食品の安全性】
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「不要なものが含まれていないか」も質を決める大切なポイントです。
例えば…
・残留農薬、環境汚染、遺伝子組み換えへの配慮があるか
・家畜への抗菌性物質やワクチン使用に慎重な姿勢ががあるか
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いかがでしたか?
お肉ひとつとっても、「健康にいい」「質がよい」と判断するためのポイントが
たくさんあることをお分かりいただけたかと思います。
大切なのは、ホリスティック(=全体的)な視点から食品を評価し、
結局は「いろんな食品をバランスよくとること」が大切なんです。