ホリスティック豆知識Blog
2020年09月10日(木)
老犬ケアを考える – 予防が大切な「床ずれ」
介護状態にあるパートナー(愛犬)の床ずれ(褥瘡)は、負担はもちろんのこと、オーナー(飼い主)の精神的な負担も大きいものです。ですから、発症してから治療を行うことよりも、しっかり予防することがとても重要です。
床ずれの原因と予防法を知り、「寝ていることが多くなった」「同じ体勢でいることが多くなった」などの症状が出たときから、おうちで予防ケアをしてあげましょう。
床ずれ(褥瘡)とは?
長時間同じ姿勢でいたり、寝たきりの状態でいると、身体の同じ部分に体重の負荷がかかり、その部位の血液循環が悪くなります。血流が悪くなると、皮膚の細胞に必要な酸素や栄養を運ぶことができなくなります。その状態が続くと、細胞が死に、壊死が起こります。それを床ずれといいます。
皮膚に摩擦が起きてできる「傷(擦り傷など)」や、うんち・尿などが付着したままなどの「衛生状態の悪さ」も大きく関係します。成犬期は、免疫力が高く血流もよいため、床ずれになることはありませんが、介護期で免疫力が低下すると起こりやすくなります。
また、一度発症すると治りにくく、ケアを滞るとすぐに悪化します。さらには、再発することも多く、悪化して敗血症を起こし、重大な事態になることもあります。
床ずれの原因
床ずれの主な原因は2つです。
・血流が悪くなる
・摩擦によって皮膚が損傷してしまう
床ずれが起こりやすい部位
床ずれの予防策
1.摩擦を起こさない
寝ているときの寝具、おむつ、動くときの床との摩擦などを防止します。
2.清潔と通気性を保つ
排泄の汚れなどが残らないように清潔にします。また、ベッドなどの通気性をよくしてあげましょう。
ただ、神経質になり過ぎて、身体を拭き過ぎることで、摩擦が起こる場合もありますので、適度に行うようにしましょう。
3.免疫力を上げる
免疫力アップのためには、良質の食事からしっかり栄養を摂取することが、とても大切です。
そして、何よりオーナーの笑顔とスキンシップが、パートナーの免疫力をアップします。パートナーと笑顔で接する時間を取りましょう。
いかがでしたか?
犬の介護期には、床ずれ以外にも、オーナーの心身の負担が大きいことがたくさん起こります。
一つでも負担を減らすために、予防策を行い、笑顔で介護期を過ごせるようにしましょう。
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